保険はさまざまな商品が発売されており、どれに加入したら良いのか迷っている方は多いのではないでしょうか。
そこで元来店型保険ショップ店員のファイナンシャルプランナーに聞いた、おすすめの保険を3つご紹介いたします。
① 収入保障保険
収入保障保険とは、被保険者の死亡時に毎月保険金を受け取ることができる商品です。
保険を検討する際、まずは死亡保険を準備しようと思う方は多いと思います。
死亡保険にはさまざまな種類がありますが、おすすめは収入保障保険です。
収入保障保険のメリットは2点あります。
必要な保障を手軽な保険料で備えられる
1点目は、必要な保障を手軽な保険料で備えられることです。
収入保障保険は、毎月の受取額と保険期間を決めて契約します。
そのため死亡時に受け取ることができる保険金総額は、保険事故が起きた時期によって変わり毎年逓減していきます。
例えば、30歳の方が毎月30万円、65歳まで保障する保険とした場合、残された家族が受け取ることができる保険金総額は以下のとおりです。
毎月30万円×12ヶ月×35年間(65歳までの残期間)= 1億2600万円
毎月30万円×12ヶ月×25年間(65歳までの残期間) = 9000万円
毎月30万円×12ヶ月×15年間(65歳までの残期間) = 5400万円
お子様が小さいうちは教育費を含めてしっかり準備しておきたいけれど、一人前になれば以前ほどの保障は不要という方にぴったりの保険です。
さらに毎月支払う保険料も節約ができます。
決められた期間保険金額が変わらない保険と比べて、収入保障保険の保険料は約半分~3分の1程度になっています。
手頃な保険料でしっかり死亡時に備えることができるため、とても人気がある商品です。
保険金を毎月受け取るため家計管理がしやすい
2点目は、保険金を毎月受け取るため家計管理がしやすいことです。
従来の死亡保険は、何千万、何億という保険金を一度に受け取る商品が一般的でした。
しかし突然受け取った大金を管理するのは難しく、残された資産を上手に使えない方も多くいらっしゃいます。
収入保障保険は給料のように保険金を毎月受け取ることができるため、今まで通り家計を管理することができます。
大切な人を失った悲しみの中で、生活の基盤となる家計はすぐに整えたいもののひとつです。
給料と同じように管理できる収入保障保険の保険金は、とても心強いのではないでしょうか。
② 就業不能保険
就業不能保険とは、被保険者が病気やケガで長期間働けなくなったときに給付金を受け取ることができる保険です。
給付金は、就業不能状態が継続する限り保険期間の満了まで毎月受け取ることができます。
病気やケガで長期間働けなくなってしまうと、収入の減少と治療費の支出が同時に起こる可能性が高いです。
現役世代の方は、とても気になる保険ではないでしょうか。
就業不能保険はぜひ備えていただきたい保険ですが、検討する際の注意点が2点あります。
就業不能状態の要件確認
1点目は、就業不能状態の要件確認です。
長期間働けない状態、といっても商品ごと定義が違っています。
一般的には入院中や在宅療養中に給付金が受け取れますが、精神疾患での就業不能は対象外となっているなど、商品ごとに特徴があるため必ず詳細をご確認ください。
支払対象外期間がある
2点目は、支払対象外期間があることです。
就業不能保険は長期間働くことができない状態を保障しているため、就業不能状態に該当してから一定期間、支払い対象外の期間が設けられています。
支払対象外期間は、60日や180日が一般的です。
その間は給付金を受け取ることができないため、ご注意ください。
また支払対象外期間を選べる商品もあり、日数によって保険料が異なるためご自身に合った期間をお選びください。
現代は医療の進歩に伴い治療の選択肢は増えたものの、入院日数は年々短くなっており通院での治療が増えています。
就業不能保険は医療保険でカバーできない退院後の治療も保障できるため、現在の医療事情に合った保険といえるでしょう。
③ 毎月、毎年払いの外貨建て個人年金保険
公的年金に対して不安が高まるなか、ご自身で老後資金を準備する必要性は多くの方が感じています。
そこでおすすめしたいのが、毎月、毎年払いの外貨建て個人年金保険です。
毎月、毎年払いの外貨建て個人年金保険とは、月や年単位で保険料を支払い、60歳や65歳など決められた満期日に到達後、年金を受け取る保険です。
外貨と聞くと、「普段外貨なんて全く気にしていないし、なんだか怖い」「損することがあるんじゃないの?」と思う方もいらっしゃると思います。
しかし、毎月、毎年払いの外貨建て個人年金保険には他の商品にはないメリットがあります。
それでは3点ご紹介いたします。
積立利率の高さ
1点目は、積立利率の高さです。
外貨建て個人年金保険は、最低保障の積立利率が設けられています。
最低保障の積立利率は、年利率1.5%など円建ての保険よりも高いため、効率よく運用することができます。
また市場金利の変動に応じて、最低保障の積立利率よりも実際の運用利率が上がる商品もあります。
しかし年金を円建てで受取る場合、受取時の為替レートが年金額に関わります。
利率が高くても為替差損が生じてしまう場合もあるため、注意が必要です。
契約時にある程度シュミレーションを確認することができるので、為替リスクも含めて許容できる範囲でご検討なさってください。
毎回の保険料が円建てで変動しない
2点目は、毎回の保険料が円建てで、変動しないことです。
外貨を運用して老後の資産を形成する保険ですが、毎回の保険料は円建てになっています。
また毎回の為替レートに応じて変動することはありません。
契約時に決めた円建ての保険料を、保険会社がその月の為替レートで外貨に換算し運用する仕組みです。
「ドルコスト平均法」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
これは、毎回一定額の円でドルを継続的に購入し、ドルの購入コストを平均化させる方法です。
そのため、「安いときにはたくさん買い、高いときには少なく買う」ことが自動的にでき、為替変動の影響を軽減することができます。
毎月の保険料が1万円から始められる商品もありますので、ご自身の資産を少し外貨に預け替えて運用してみてはいかがでしょうか。
保険料払込の停止・再開ができる
3点目は、保険料払込の停止、再開ができることです。
毎月、毎年払いの外貨建て個人年金保険は、契約日から10年経過すれば保険期間中に保険料の払込を停止したり、再開したりすることができます。
例えば、お子様の進学で現金が手元に必要な場合や、転職で収入が減ってしまった場合など、保険料の払込を一時停止して生活に必要な支出にあてることができます。
さらに一度停止した保険料の払込を再開することも可能です。
生活が落ち着いたら老後資金の準備を再開でき、現在と老後の生活どちらも大切にすることができる柔軟な保険です。
ライフプランが大きく変化する可能性がある方には特におすすめします。
まとめ
以上、おすすめの良い保険を3つ紹介して参りましたが、いかがでしたでしょうか。
しかしどんなに良い保険でも、ご自身のライフプランに合わない保険では意味がありません。
これからどんな生活をしたいか、どんなことがおきたら不安なのかなどよく考え、ご自身のライフプランに合わない保険や不要な保険を選ぶことがないようにしましょう。
またどの保険も、保険会社や商品によって特徴や保険料が違います。
保険ショップなどで専門家に相談し、しっかり比較してご自身にぴったりな保険をお選びください。